カーテンのフックってどんなものがあるの?
カーテンをレールに吊るすための大事な脇役「カーテンフック」。
実は形や素材の違いでいくつかの種類があることをご存知ですか?
現在、かあてんやのオーダーカーテンには通常、プラスチック製の「アジャスターフック(90mm)」を使用しています。
「アジャスター」の名の通り、フック部分をカチカチッとスライドすることでカーテンの高さを調整できるのが特徴です。カーテンの裾と床の隙間が気になる場合などに、お客様側でも微調整していただくことが可能です。
注:ただし、アジャスターで下げると今度はレールとの隙間がその分空いたり、逆に上げるとカーテンがレールにぶつかって動きが悪くなったりと言うことも考えられます。フックで出来るのはあくまで「微調整」のため、長さのご希望などがあればぜひ打合せでお伝えくださいね。
一方、既製のカーテンでもプラスチック製のアジャスターフックが主に使われているのですが、オーダーカーテンとの違いはその大きさ。
既製のカーテンに使われているフックは、ほとんどが「75mm」のものです。
ほんの少しの違いにも思えますが、この1.5cmの違いこそが、カーテンのヒダを裏からしっかりと支えてくれる秘訣。
フックそのものだけでなく、フックを差し込む箇所の生地裏に縫い込むカーテン芯地も、90mm幅でしなやかなウェーブを出せるオーダーカーテン専用のものを合わせて使用するため、カーテン全体のウェーブもきれいに保てます。
既製品とオーダーカーテンとの違いは、窓に合わせたサイズで作れるというだけではなく、このような細かな制作仕様の差にもあるのです。
【参考コラム】:オーダーカーテンと既製カーテンどっちがいいの?
さて、ここまではヒダを取るカーテンのフックのお話でしたが、ヒダを取らない「フラットカーテン」を選ばれる方もいらっしゃいますね。
フラットカーテンのフックは、ちょっと特殊。
ヒダを取るカーテンでは、ヒダをつまんで縫い合わせたちょうど後ろの部分に下からフックを差し込みますが、フラットカーテンはヒダが無いのでそのままでは差し込めるところがありません。
そこで、フラットカーテン専用の芯地を縫い付け、その芯地にあるポケットに、これまた専用のフックを上下から挟み込むように差し込んで取り付けます。
フラットカーテン専用フックの長さは、実は既製品と同じ75mmなのですが、上下でガッチリ挟むように付けるので90mmフックと同じようにカーテンをしっかり支えてくれます。
ただし、ヒダが無い分フックを差し込む場所が分かりづらいので、お洗濯などでフックを外すときはご注意くださいね。外した箇所に印を付けておくなどすると、付け直すときにスムーズです。
ところで、カーテンのフックと言えば、こんな針金状のものを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。
以前は、このようなステンレス製のフックが主流でした。プラスチックより丈夫なので、舞台の緞帳など特に重いものには現在も使われているそうです。
しかし、アジャスターフックのように高さの微調整はできないこと、環境によってはサビが出てしまってカーテンが汚れることもあることなどから、一般家庭用に新しく作られるカーテンにはほとんど使われなくなりました。
カーテンも、時代に合わせて進化を続けているのです♪