カーテンのヒダってなんのためにあるの?
身近にあるカーテンの上の方をよく見ると、等間隔でキュッとつまんだようになった部分がありませんか?
そうやってつまんで縫い合わせることを、カーテン用語では「ヒダを取る」と言います。
この「ヒダ」こそが、カーテンに柔らかなウェーブを生み出してくれている部分なのです。
実はヒダにもいくつも種類があり、それを自由に選べるのもオーダーカーテンならでは。
ここでは、そんなヒダについてご説明します。
目次
カーテンの「ヒダ」って何?
一般的に目にする多くのカーテンは上部がつまんであり、これを「ヒダ」といいます。
出来上がるカーテンの横幅に対して何倍の布を使っているかによって、ヒダの取り方や呼び方が変わってきます。
例えば仕上がりの横幅が100cmのカーテンを作るとき
- 200cmの布から製作すると、仕上がり幅に対して2倍の幅の生地を使うことになるので「2倍ヒダ」
- 150cmの布から製作すると、仕上がり幅に対して1.5倍の幅の生地を使うことになるので「1.5倍ヒダ」
と呼びます。
一般的には、2倍ヒダは3本つまんだ「3つ山」で、1.5倍ヒダは2本つまんだ「2つ山」で製作されています。
なんでヒダを作るの?
ヒダを作る目的は、主に以下の3つです。
開閉しやすくするため
ヒダを取ると、布に自然と山と谷ができ、ウェーブが形成されます。
ウェーブが出来ていると、開閉のときもそのウェーブに沿って折り畳まれていくので、平らな一枚の布が吊られているのと比べて開閉しやすく、まとめやすくなっています。
見た目の美しさのため
等間隔にヒダを取ると、それによって形成されるウェーブも規則正しく等間隔になります。
そのため、カーテンを閉めたときはもちろん、開けたときにまとめた状態も規則正しくヒダが並び、美しく見えます。
かあてんやのカーテンは、形態安定加工「シンデレラウェーブ」を追加料金無しの標準で施していますので、開けたときも閉めたときもウェーブをより美しく保つことができます(一部非対応の生地やスタイルもございます)。
保温性や遮光性の向上のため
ヒダを取って生地にウェーブができると、厚地カーテンとレースカーテンの間に空気層が大きくできるので、断熱効果が向上します。
同じ生地でも、ヒダを取って使用する生地の量が多くなると光を遮る分量が増えるので、遮光効果も上がります。
それぞれのヒダの特徴とオススメのお部屋
2倍ヒダ
布を多く使うぶん、布の重さで深みのある線が生まれます。
ウェーブを綺麗に見せたい無地の生地や、シックなテイストの生地がオススメです。
生地を多く使うため、製作サイズによっては費用が上がることがありますが、たっぷりとしたウェーブは高級感を演出してくれます。
お家の中ではリビングや客間など、お客様の目に止まることの多いところを2倍ヒダにする方が多くいらっしゃいます。
1.5倍ヒダ
2倍ヒダよりも使う布が少なくウェーブが浅くなるため、すっきりとした見た目が特徴です。
柄のあるカーテンなどは、ヒダの間隔が広くてゆるやかなウェーブになる1.5倍ヒダを選ぶと、より柄を楽しむことができます。
また、使う生地が少ないぶん重さが減ってお洗濯がしやすい、また生地によっては価格を抑えられるといったメリットがあります。
数年後に買い換える可能性がある子供部屋や、家族以外は入らない寝室を1.5倍ヒダにするという選び方もあります。
フラットカーテン
ここまでは「ヒダを取る」カーテンでしたが、ヒダを取らない「フラットカーテン」というものもあります。
柄や生地の織りをそのまま見せることができるスタイルです。
ヒダを取ったカーテンのように山と谷を作ってあるわけではないので、綺麗に均等にたたむのは難しくなりますが、ゆるやかなイメージを演出できますので、ラフ・カジュアルな雰囲気のお部屋にオススメです。
レールの長さに対して1.3倍ほどゆとりを持たせると、生地の自然なウェーブ感を楽しめます。
ただしフラットカーテンは、たたんだときに、ヒダを取ったカーテンに比べてレール前後に大きくスペースをとるという特徴もあります。
カーテンレールの種類や設置場所によってはオススメできない場合もあります。
【参考コラム】カーテンの吊り方、「Aフック」「Bフック」の違いとは?
その他
フラットカーテンのようなシンプルさと、キッチリしすぎず程よいルーズ感を兼ね備えた1つ山の「ワンタックカーテン」。
フラットカーテン同様に柄を見せたいカーテンはもちろんのこと、自然の風合いを大切にしたいリネンやコットンなど、天然素材の生地にもオススメです。
こちらは、アイアンや木製のポールとの組み合わせで自在な表情を演出できる「ハトメカーテン」。
カーテン生地に穴を開けてリング状のハトメを付け、デザイン性を楽しむカジュアルなスタイルです。
同様にデザイン性を楽しむものとして、瀬戸内デニムオリジナルの「オーバーオール風」も、デニム生地によく似合って面白いスタイルです。
カーテンは生地自体の柄や素材を選ぶだけでなく、ヒダという演出が加わってこそ、その真価を発揮します。
目的や好みによって、そのお部屋や窓まわりに最も似合うヒダを選びましょう。