オーダーカーテンって、裾にもこだわってるってホント?
かあてんやは、お客様のお家一軒一軒の、その中でも一つ一つの窓に合わせてオーダーメイドでカーテンを販売しています。
既製品のカーテンなら、もっとお安く買えるものもあります。
でも、オーダーカーテンと既製カーテンの違いって、サイズを窓に合わせられるというだけではありません。
カーテンの裾など細かいところも、オーダーならではの仕様で丁寧にお作りしています。
かあてんやで行っている裾処理の方法には、「三つ折」と「ウェイト巻」があります。
目次
三つ折 − 厚地カーテンの標準仕様
カーテンの裾部分の生地を2回折り返して縫い付ける方法です。
かあてんやでは、厚地カーテン全てと、一部のレースカーテンをこの三つ折で仕上げています。
既製カーテンとオーダーカーテンの三つ折の違い
既製カーテンの裾も、オーダーカーテンの裾と同じように折り返して縫い付けられていますが、比べてみるとまず折り返し部分の「幅」が違うことがわかります。
透けて中がわかりやすいレースカーテンで比較してみました。
オーダーカーテンは10cm折り返されているのに対し、既製カーテンの多くは8cmです。
そして、何より違うのは折り返された裾の「中」。
既製カーテンは縫われている部分の縫いしろの幅が透けて見えますが、オーダーカーテンは折り返された生地の端が裾の一番下の端まできっちりと入っているため、折り返し部分に濃淡の差がありません。
これは、光が差し込んだときにその方が美しいからということ以外にも意味があります。
カーテンは、カーテン自身にある程度の重みがあることで、落ち着いた綺麗なドレープが生まれます。オーダーカーテンの裾のきっちりとした折り返しは、そのための「重り」の役割も持っています。
一方、既製カーテンは生地の使用量を極力抑えるため、こうして折り返し幅が短く、見えない部分の折り返しも省略されていることがよくあるのです。
また、既製カーテンにはほとんど入っていませんが、オーダーカーテンの裾の左右の端を触ってみると硬いものが入っています。これも「カーテンウェイト」と呼ばれる重りで、カーテンの端の広がりを抑えて真っすぐキレイに降りるために入れています。
ウェイト巻 − レースカーテンの標準仕様
カーテン専用の、「ウェイトチェーン」と呼ばれる細いチェーン状の金属製の重りを裾に巻き込んで、糸で巻いて仕上げる方法です。
他店では有料オプションになっていることも多いウェイト巻ですが、かあてんやではレースカーテンの標準をこの仕様としており、製作するレースカーテンの多くはウェイト巻で仕上げています。
レースカーテンは、透け感がとても大事。
三つ折にすると、上の折り返し幅比較写真でも分かるように、生地が3枚重なった部分ではどうしても生地自体の透け感が半減してしまうのですが、ウェイト巻だと裾ギリギリまでレース生地1枚なのでスッキリとした見た目になり、生地の美しい透け感や柄をより広い面でお楽しみいただけます。
また、レース生地のしなやかなドレープも、裾全体に均等に重さがかかるウェイト巻の方が、より美しく演出することができます。
ただし、耐久性の面では三つ折の方が多少優れており、特に薄くて繊細なボイル系レース生地の場合は、生地が経年劣化するとウェイトチェーンの重さに耐えきれなくなり裂けることがあります。
強い西日が当たる窓などは生地が劣化しやすく、また元々透け感が特徴のボイル生地では強い日光を遮ることもできないため、ボイル系以外の生地を選ばれることをオススメします。
その他の裾
レースカーテンには、裾に刺繍が入っているものもあります。
その場合は、三つ折やウェイト巻にしたりはせず、美しい刺繍をそのまま活かしてカーテンに仕立てます。上の写真のような豪華な刺繍は、装飾性があるだけでなく、それ自体の重みがウェイトチェーンのような役割も果たし、美しいドレープをも生み出してくれます。
オーダーカーテンはこうして重みも考えて作ることで、風が吹いてもバタバタとめくれ上がりにくかったり、適度に重みがあって開閉しやすかったりと、生活の上でも使いやすいように考えられています。
普段はカーテンの裾まで見ることは少ないかもしれませんが、ちょっと注目してみると、違いがわかって面白いですよ♪
【参考コラム】オーダーカーテンと既製カーテンどっちがいいの?